こんにちは就労移行支援事業所TODAYのスタッフです。TODAYでは月に1回、医療関係者(ドクター・OT・看護師)含めてオープンダイアログの勉強をしている方を呼んで、勉強会をしています。
今回は、
オープンダイアログとリフレクティングプロセスについて学び、実際にリフレクティングを行ったということですね。このテーマは、対人援助やカウンセリング、コミュニケーションスキルの向上に役立つ重要な手法です。
以下にリフレクティングプロセスの概念とその実践について解説します。
オープンダイアログとリフレクティングプロセスの概念
1. オープンダイアログの概要
- オープンダイアログは、対話を通じて問題や課題を共有し、解決の糸口を見つけるための方法論。
- 主に精神保健分野で発展したが、組織や教育、コミュニケーションの場でも応用されている。
- 特徴:
- 対話を中心に据える。
- 包括的かつ柔軟に対応する。
- 多様な視点を取り入れる。
2. リフレクティングプロセスとは
- リフレクティングは、他者の発言を聞いた後、その内容を整理し、自分の言葉で返すプロセスです。
- 目的は、対話を深め、相手が自分の考えや感情をより明確に理解できるように支援すること。
- リフレクティングは、以下のプロセスで行われます:
- 共感的な聞き取り:相手の話を注意深く聞く。
- 要約:相手の発言を簡潔にまとめる。
- 感情の反映:相手の気持ちや考えを言葉にして返す。
- 新しい視点の提示(必要に応じて):相手が気づいていない視点を提供する。
リフレクティングプロセスの実践
1. 実践の流れ
- 話を聞く
- 注意深く、遮らずに相手の話を聴く。
- ボディランゲージや声のトーンも観察する。
- 要約して返す
- 例: 「今のお話から、○○ということが重要だと感じていらっしゃるんですね。」
- 「つまり、△△と考えているということでしょうか?」
- 感情を言語化
- 「それは少し不安に感じている部分があるのかもしれませんね。」
- 「喜びと期待が混ざったような感覚なのでしょうか?」
- 確認を求める
- 「私の理解が正しければ、こんな感じですか?」
- 「もう少し詳しくお話しいただけますか?」
2. 実際の例
- 話し手: 「最近、仕事でストレスが溜まっていて、うまく息抜きができないんです。」
- リフレクティングする人:
- 「ストレスを感じていて、それが解消されないことが悩みなんですね。」
- 「もしかすると、リラックスできる時間が十分に取れていないのかもしれませんね。」
リフレクティングの効果
- 相手の自己理解を促進する
- 自分の考えや感情が整理され、新たな発見が得られる。
- 信頼関係を構築する
- 相手が「自分の話を真剣に聞いてもらえた」と感じ、安心感が生まれる。
- 対話を深める
- 表層的な話題から、より本質的な問題に対する議論が可能になる。
学びを深めるポイント
- フィードバックを受ける
- リフレクティングを行った後、相手から「どう感じたか」を聞く。
- 改善点を取り入れることでスキルを向上させる。
- 対話の録音や振り返り
- 実際の対話を記録し、自分の反応や表現を見直す。
- 専門的な訓練を受ける
- カウンセリングスキルやコーチングのトレーニングを受講することで、さらに深い理解と技術を習得できる。
リフレクティングは、練習を重ねることで自然に身につくスキルです。今回の実践を振り返り、どの部分がうまくいったか、どの部分を改善すべきかを考えることで、より効果的なリフレクターになれるでしょう。