前回までの CBT が回を重ねて 3 回目の終了を迎えました。皆様にも大分慣れて頂いたこともあり、
今回から、目線を変えて交流分析の講義を開始しました。
交流分析は、夏ごろから順次実施してきました、TEG という性格診断検査の際に簡単な理論の説明
をお伝えさせていただきました。
今回はさらに詳しい説明を進めていくとともに、交流分析の全容をお伝えさせていただくことになり
ました。
一つに個別支援計画の一環として、TEG の活用も個別の目標設定に加えるという試みをすることにな
り、ご利用者様各位に TEG の理解を深め、自身で活用できるようにとの目的として交流分析の講義
を行うことになりました。
講義の時の初めには TEG を実施してからかなりな時間がたっていることもあり、振り返りをしっか
りとさせて頂きました。前回の説明に加えて、より詳しい内容になっています。
そもそも交流分析(以下 TA と呼ぶ)はアメリカの精神科医、エリック・バーンによって、1957 年に
創始された「人間関係や人の行動を理解するための理論体系」に基づいた心理療法を含む精神分析法
の一つと考えられています。
TA の最大の特徴として人の性格を数値化・グラフ化・図式化して目に見える形で表わすことができ
るということです。
TA にはそれを行う目的があります。「1自分への理解を深めること2自律的に生きるようになること3
真の交流を取り戻すこと」この 3 つの目標を掲げこれを達成するために 4 つの分析を行います。「1
構造・機能分析2交流パターンの分析3ゲーム分析4脚本分析」そして、この分析を支える TA の
基本的前提「1ストローク2時間の構造化3基本的構え」がありこれらをもって TA は構成されていま
す。
今回は一つ目の分析構造・機能分析からお伝えしていきました。これは皆さんがすでに体験された
TEG による分析で5つの心の状態のエネルギー量を質問に答えることによって数値化していき、それ
をグラフに移していくというものです。5 つの心の内訳は「厳しい親の心」「優しい親の心」「大人
の心」「自由な子供の心」「順応した子供の心」です。このそれぞれのエネルギー量を数値化グラフ
化することで自身の思考・感情・行動パターンへの理解が深まり、自己受容と自身への客観視が生ま
れやすくなります。
体験された方々の感想も、各自のグラフがそのまま自分を映し出しているように感じられるとのご意
見が多かったです。自分はこのままでいいんだなというご意見もよく聞こえてきました。
一つ一つの心への理解を深めるために、例題に状況を設定してご自分の各心がどんな言動をとるかに
ついてのワークをしました。
人ぞれぞれのパターンが見えて、楽しみながら理解を深めていけたのではと思います。
次回は、このワークの続きから初めて、TA の用語を理論と共にご紹介していきます。
皆さんと一緒に沢山学んで、より生きやすい自分になっていけますように。