TODAYでは、ソーシャルスキルの練習として、SSTに加えてJSTというプログラムも行っています。
ご覧のとおり「S」と「J」の文字が異なるのですが、SSTの「S」は「Social」、JSTの「J」は
「Job Related」とい名称となっています。JSTではより仕事に関連した場面を多く行うという直訳に
なりますが、TODAYではSSTでも仕事の場面を多く扱うので、練習場面はさほど違いがないかと
思います。ただ、セッションの進め方がSSTとJSTでは少し異なっています。
本日はJSTのやり方で「相手の会話を中断して自分の用件を伝える」という練習を行いました。
まずは、何もいわずにいきなり人が会話をしているところに用件だけ不躾に話し始められたら
相手はどのように感じるかを考えていきました。
実際にご参加者に出てきていただき、急に話し始められたらどういう気持ちになるかを体験してい
ただきました。体験された方も、周りで見られていた方も一様に「急にこられてびっくりする」、
「話をさえぎられてイラッとした」、「この人は空気が読めていないのかな、と感じる」と仰ってい
ました。
上記のいきなり話しかける例は悪い例です。
JSTでは「悪い例」を行ってみて、この場合相手はどのように感じるか、どのように考えるかを検討
します。「悪い例」なだけあって、皆様の「もし自分がそうされたら」と考えたときの印象もあまり
よくないものでした。
次に「悪い例」から考えていった、よくするためのポイントを加えて、「よい例」を行います。
「よい例」では次のポイントが上がりました。①はやりいきなり用件を伝えるのではなく、何か一言
かけたほうがよいので何か言葉を考える ②落ち着いて話す ③話すタイミングを見計らう④しぐさ
や姿勢を工夫する これらを行うとよくなるのではないかというご意見でした。
この後によい例のポイントを取り入れてご自分の練習を行います。
①~④全てを取り入れられるのは大変な場合はそのうち2つくらいを取り入れていただければより
よい練習になるのではないかと思います。
皆様①は前提として、それにプラスアルファで声をかける練習をされました。本日は①のほかに②、
③を取り入れたいという方が多くいらっしゃいました。
「お話中失礼いたします」「お話中すみません」「お取り込み中失礼します」など皆様の伝えられや
すい言葉を使いながら、声をかけるタイミングを見られながら話しかけられていました。
まずはここで少しでも出来るようになっていただき、普段の生活の中でも出来るようになっていた
だけるよう、本日も宿題を出しました。
話しかける大切さや、タイミングを見て話しかける事はお分かりいただいたと思うので、すこしずつ
、色々な様子の会話に対して、自分から声をかけて用件を伝える、というご経験を積んでいただけ
ればと思います。
JSTではこのように、「悪い例」と「よい例」を分けて考えていき、よくなるポイントを見つけ出し
ていきます。
こうしたやり方は皆様に分かりやすいようですので、SSTの合間で行って参りま
す