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2019.04.08.(月)
» 誰にでも解る自分を知る方法 認知行動療法カリキュラム(TODAY吉祥寺)

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今回は『思考記録表』6カラムの作成に当たり、なぜ各項目『1状況』『2気分』

『3自動思考』に分けて考えていくのかについて、その理由と効果についてのレクチャー

をしました。

 

まず『1状況』をいつ・どこで・誰が・何を・どうした というように分けて書くのは、

出来事から感情や思考を切り離し、客観性を持たすためです。

 

このことにより、感情や思考や出来事と自分との距離を置けるようになり、第三者にも

理路整然と話せるように慣れば、気持ちに落ち着きが生まれ、その後の展開を建設的に

考えれるようになる効果が考えられます。

 

そして、『2気分』『3自動思考』を分けるということは、感情を生み出している

のは、思考(捉え方)であるという CBT(認知行動療法)の考え方によりその不快な感情の

基を探し出すことになります。不快な感情の基を絶てば、気分も良くなるという効果が

得られます。

 

 

このように、思考記録表を記入しながらも何をやっているのか、どこへ向かっているの

かの自覚を促すための説明をしました。

このあと、予定としては、自身の生活の中から、状況をピックアップして実際の

思考記録を記入してもらうはずでしたが、2 人の利用者さんからのたっての希望でまたま

た例題を用いて記録表の練習となりました。

 

しかし、この度 2 名を除いては実生活から状況を設定してもらいました。

例題を用いたお二方は、だいぶ慣れていらっしゃたと見えて、お時間を掛けながら

も四項目めの『認知の歪み』まで完成されていました。

 

今回の認知の歪みでは、自動思考を少し詳しく話してもらいながらその自動思考を

生み出したであろう、思い込みを見つけ出すというところまで掘り下げました。

一人ひとりにお話をお伺いする形になりますので、なかなか時間のかかる作業でしたが、

その中でご自分のパターンに気づかれたり、新たな認知の歪みを発見された方が

2 名いらっしゃいました。

御本人的には、かなり刺激的な発見だったようです。

 

CBT のワークは何回も行ってコツを掴みながら思考を深掘りしていける、自己理解

ツールですが、行きつ戻りつを繰り返しながら身につけていくものです。皆さんには

ゆっくりで構わないので、きちんと身につけていっていただきたいと思っています。

 

次回は、『適応的思考』にトライしていきます。