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2019.10.07.(月)
» 誰にでも簡単に理解できる認知行動療法(TODAY吉祥寺)

写真 ④2

今回は前回に取り掛かっていただいていた、2 つ目のワークの発表から始めていきました。

ワークは設問の状況下で皆さん一人一人がどのように、考え・感じ・その時の感覚はどうであったか

を、項目ごとに記入してもらうものです。

項目の中でも困難に感じられるのは、感覚を見つけ出すことように伺えました。感覚は感情が動いた

時にそれに付随して起こる体の中の感覚のことです。私たちはその感覚に普段は無頓着なことが多

く、また、激しい感情を抱いた時には少しは意識が向くこともあるのでしょうが。例えば「感動で鳥

肌がたった。」とか。普段は怒っていることや、悲しいんでいることなど感情に意識が集中して、感

覚はほとんど意識されていないことが多いようです。あるいは、感情にも意識が向かず、考えに

フォーカスされていることも多いように思われます。その時は多くはストレッサーへの批判、批難、

分析などが語られています。そんな時には気持ちについての洞察はあまり行われていないようです。

例えば子供の失敗にひどく怒っていて、「こんなことではだめじゃないか。そんなことだからいつま

でたってもお前って子は・・・」などと子供を批難批判しているお父さんに「そんなに怒らないで」

と言うと「怒ってない!」と怒りながら否定してくるように。

フォーカスしやすいポイントは人それぞれとも言えます。感覚が非常に見つけやすい方もいらっしゃ

いますし、感情を表現することが得意な方もいらっしゃいます。

傾向としては、考えが出やすいか、感情が出やすいかで別れることが多いのですが、感覚は押しなべ

て出にくい傾向にあるように思います。

なので、このワークでは感覚を見つけ出すお手伝いを沢山させて頂きました。

基本このワークでは、問題を抱えている状態を考え・感情・感覚に『分化』できることを目指して練

習していただいています。それは分けて考えることができることで頭の中や気持ちの整理に繋がり、

加えてこののちに取り組むことになる『思考記録表』の練習になるからです。

今回は時間の後半に、『認知のゆがみ』の種類を一項目ずつ見ていきました。『認知のゆがみ』は人

の受け止め方の中でも感情や行動に不快・不適応なものを生みだす考え方で、非合理的・非現実的・

偏ったり極端だったりする捉え方のことで、イラショナル・ビリーフを分類わけしたものです。

今回はお時間が許す限り、項目の説明をお伝えしました。次回は、さらに理解を深めるワークを行う

前に、今回の続きから全体を通してみていきます。

それらを学ぶことで、皆さんの気づきに少しでもお役に立ち、楽になりますように。