以前の吉祥寺のSSTで、「名前を呼ばれたり、確認を促されたりしたら、返事をする」と
いう練習を行いました。
その直後は、多くの方が返事を意識して行われるようになった印象がありました。
しかし、中には練習の時だけはしっかり返事をされるものの、その他の時間では
「応答してます」というメッセージが届きにくい方もいらっしゃいました。
こうしたことに利用者様と職員が一緒に考えていくため、今日は「返事をするという
行動」についてもう一度おさらいをしていきました。
SSTは何度も繰り返して行う学習理論と認知行動療法がベースとなった行動の練習方法で
す。
今日はTODAYの別の日に行なっている認知行動療法の要素もいつもより多く取り入れ
て、「返事をするという行動」について考えました。
認知行動療法でよく用いる、認知再構成法のコラムをホワイトボードに大きく書いて
皆さんが返事をすることに対する気持ちや考えをお伺いしました。
すると、返事をすること(TODAYで職員に返事をするように促されること)に対して
次のようなご意見が挙がりました。
気持ち・・・不安、イライラ、億劫、恐怖
考え・・・★自分に声をかけられているのかどうか、、(と考えていると時間が過ぎてタ
イミングを逃してしまう)
★気持ちが高まって返事以外に色々自分がしゃべりだしてしまうのではないか
★分かっている
★返事をするのが億劫だな、しなくてもよいかな
職員は、返事をする大切さが伝えられていないのではないか、と危惧していましたが、
実は皆さん上のような不安や億劫さなどを感じていらっしゃったようです。
一方、どのようになったらよいかという理想をお伺いしたところ、全員が
「緊張するかもし
れないが、いずれは返事をして自分が理解した/了解したことが相手に伝わると良い」
という希望を持っていらっしゃいました。
このあと練習に入ったのですが、SSTでは行動の練習を行う前に、状況に対して皆さんが
どのように感じたり考えたりしているのかにも焦点を当てて取り組んでいきます。
普段は「あ、自分は今こんな気持ちになっているのだな」とか、「こういうことに対して
自分はこんなことを考えているのだな」と冷静に自分を振り返りながら会話をする機会は
少ないかもしれませんが、何度もこの練習を行うことで、ストレス状況に巻き込まれすぎ
ずに客観的に自分とストレスとの距離を置いて考えることが