諸事情が重なり今年初めての CBT になりました。3 週間ぶりということでうつろな記憶をみ
んなでたどりながら、前回のワークの続きにとりかかっていきました。
ワークは下向き矢印法でスキーマを見つけ出していくものです。
このワークでは、状況ではなくこの時浮かび上がってきた自動思考を扱っていきます。
思考記録表でも自動思考について認知のゆがみを見つけ出したり、根拠や反証や適応的思考
を考えてきました。今回も自動思考をさらに掘り下げていくワークになります。
ここで、難儀なことに、この状況下の自分の考えや感情についての査定や反省や対策を記入
されるという間違いが多く起こります。
なのでセラピストの役割として、いつもの進行方法なのですが、お一人お一人の書かれてい
ることを見て回り、方向性の修正をはじめ、内容がまずは「思い込み」⇒「スキーマ」につ
いて記入されているかなどを、チェックしていきます。
さらに、滞っている内容に関して一緒に考え、いろんなアイデアを出し合いながらその方の
フィーリングに合うイメージや概念を見つけ出していくお手伝いをします。
フィーリングに合ったものが見つかった時は、皆さん一様に、すっきりしたような、何かに
気づいたような、あるいは腑に落ちたような表情をされます。その表情が見られるまでご一
緒に考えてお手伝いしていきます。
ここで、皆さんにお伝えしたことは、『スキーマとはあなたが気づいていなくとも、ずーっ
と以前からあなた自身の中に合ったものです。「状況」に書かれた出来事はその以前から
あったスキーマが出てくるきっかけにすぎません。』
ということです。なので、ワークは状況を即座に離れて自分の思考に注意を向けていくよう
にうながします。
私たちは普段から思考のベクトルが外へ外へと向きやすく、また内へと向いていたとして
も、考えていることは自分を責めたり、言い訳したりしていること。思考が横移動して深ま
らない、堂々巡りを繰り返していがちです。嫌なことがあって、そのことを、いろいろ考え
るとき、このような思考のループにはまってしまうと、時間をかけたのに気持ちが晴れない!
というありがちなことになってしまうことも。
そのループから抜け出し、問題の本当の原因にたどり着くべく、皆さんと一緒に頑張ってい
きたいと思っています。
そして、この本当の問題が見つかったら、それを変えていくワークに今後取り組んでいきま
しょう。脳が疲れるワークかもしれませんが、右脳と左脳を活性化させる効能(?)もありま
す。これからも一緒に取り組んでいきましょう。