今回は、6 カラムの続きとして、4認知のゆがみと5適応的思考をグループシェアにて検討
し、グループメンバーの枠を借りて新しい思考を考えていくことをしました。
4認知のゆがみでは、各ゆがみの項目の理解を深めるために、自身が見つけた歪みについて理
由の説明をして頂きました。判別や説明が「難しい」との声が漏れ聞こえる中、皆さんとて
もしっかりと判別され理由についての説明もよく理解されていることが伺い知れるものに
なっていました。
租借しやすいように一つ一つの説明をゆっくりと行っては来ましたが、皆さん手探り状態の
ようでいて、大きく外すことなく記入されていることに大変感心しました。
次に各項目に分けて記入する理由について、触れてお伝えしました。
1状況は、問題が生じたときに私たちは感情に飲み込まれ、他人から「何があったの?」と尋
ねられてもストレッサーへの批判・非難などばかりが語られ、実際「何があったのか」につ
いて他者に分かりやすく説明できない状態に陥ることが多々あります。そう、ストレスフル
な状態です。
そんな時『状況』だけを客観的に人にもわかりやすく説明できたとしたら、それはその時
点で、感情と出来事が分化できている状態といえるでしょう。少し引いた位置から物事を見
つめ直せるということは、感情に飲み込まれていない状態、ストレスから若干解放された状
態を手にいれることができているということとも言えます。これが状況と気分や考えを分け
ることで得られる効果です。
次に2気分と3自動思考をわけるといいうことについてです。
まず感情とはあなた自身の思考が呼び起こした物と CBT では考えます。思考が動けば感情も
動きます。
ですので思考と感情は切り離し難く、そのため感情の不調の原因になっている思考はとても
見つけにくいのです。
よく何を感じているかのとの質問に考えが語られます。それっ位一体化しているのです
が、思考と感情を分けることで、不快感の原因になっている考えを見つけ出すことができま
す。
そして、逆もしかりです。また、感情は体感覚と密接に関係しているため、「言葉にならな
い否定的な感覚」に襲われた時、その感覚に感情の名前を付けてあげることで、感情を客観
視できるといわれています。
ですから、感覚を頼りに感情を見つけ出すことは、ストレス解消の足ががかりになり、思考
を見つけ出すことは、その感情の原因を見つけ出すことに繋がると考えられます。そして、
原因が見えてくることで、問題解決の糸口が見えてくるというわけです。
今回は、皆さん一通り、6 カラムを仕上げることができました。次回からはもうひと踏ん張
りをして、あと 2 テーマ扱っていただくこと。それは自身のパターンをつかみやすくするた
め。
そして、この先のスキーマを探し出すことの前振りになること。加えて、今回考えて適応的
思考を日常で用いていき、すっかり身に付いたところでこのワークが終了することをお伝え
して、今回の講義を終えました。
皆さん、とても真剣に取り組んでいただき、頭が下がる思いです。次回もよ
ろしくお願いいたします。