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2019.09.13.Fri
» 誰にでもできる認知行動療法(TODAY吉祥寺)

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CBT の 2 回目ということで、前回の続きの『思考』『感情』『行動』に分けるワークからスター

トしました。1 個目のお題のシェアまで前回で終わっているので、今回は皆さんに 2 個目のお題

の「電車の中で携帯電話で大声で話してる人がいたら・・・その時あなたの気分は・考えは・行

動は」に取り組んでいただきました。

まずはワークのポイントである、「気分・考え・行動」がしっかり分けられているかについてで

すが、皆さん大体分けられているものの、考えと気分の境界があいまいな方も若干いらっしゃい

ましたが、「その時の気分は?」とか「その時どんなことを考えた?」などの質問ですぐに両方を

分けることができ、第一ポイントはクリアとなりました。次に一人一人の意見をシェアしてもら

うことにより、各々の違いにも注目してもらいご自身との違いについて肌感で知っていただくこ

とも体験してもらいました。興味深かった点は、気分が大体一緒の「イライラ・怒り」などが出

される中で、その気分を引き起こしている「思考=とらえ方」が十人十色で、なおかつ行動も

「その場で我慢」から「席や車両ごと移る」そして「睨む・ジーッと穴が開くほど見続ける」ま

でいろんな行動パターンが示されたことです。加えていうなら、3 つ目の挑戦的な行動は女子た

ちから発せられていました。アグレッシブな女性に対して、近頃の男性は平和主義なことが伺え

るワンシーンでした。シェアの次に CBT のベースにもなっているアルバート・エリスの論理療法

の「ABCDE 理論」の説明に移りました。「ABCDE 理論」は
A: Activating event(出来事) B: Belief(信念、固定観念)
C: Consequence(結果) D: Dispute(反証) E: Effect(効果)

の頭文字をとってあります。

私たちはとかく、A の目の前で起こっていることが C である感・情気分・アウトプットとしての

行動を引き起こしている。C は A のせいで起こっていると思いがちですが、「ABCDE 理論」で

は A と C の間には B である自分のとらえ方・考え方・価値観があり、それを通して A を認識し

ている。その結果として C感情・気分・アウトプットとしての行動がもたらされるとしていま

す。そして、その B に非論理的・非現実的な考え・価値観があるとしたら、感情や行動に不快や

不適切なものが生じるとしています。それゆえ B を現実的あるいは合理的なものに変えることで

C を適切で快適なものに変えていこうとする理論なのです。

例えば、大きな犬があなたの向かい側から散歩に連れられてきました。どう思いますかの問いに

「大きな犬はかわいくて撫でたい・一緒に遊びたいという信念(=大きな犬に対するとらえ方)があ

れば心はワクワク・幸せを感じ、「大きな犬は飛びつくかも・噛んでくるかも」という信念(=大

きな犬に対するとらえ方)があれば、当然おびえ・恐れ・恐怖を感じ道を逸れる・逃げるなど、

前者と違う結果を生み出します。ただ、たとえ昔自分が大きな犬に追っかけられた怖い経験が

あったとしても、目の前の犬は果たして、追っかけてくるでしょうか?噛みつくでしょうか?そう

でないかもしれないのですが、昔の経験にとらわれて、すべての大きな犬がそうだと思っていた

ら、これが非現実的な考えということになります。逆もしかり。現実はその犬はどんな犬かをよ

く観察することでしかとらえられないということです。

このような見解に立って CBT も展開していきます。CBT では心に問題を抱えるとき、5 つの領域

で物事をとらえて、それらをきちんと分けて検討してみることで問題の所在を明らかにして解決

へと向かう試みをします。

次回からは、この 5 領域をきちんと分けて考えれるようにワークを通じて取り組んでいきます。

まだまだ複雑さを感じていらっしゃる方も多いのですが、少しずつ理解を深めていきましょう。