今回は『思考記録表』6カラムの記入方法の説明とをしました。よりコツを掴みやすくす
るために例題を全員で考えながら項目をひとつずつ埋めていきました。
思考記録表は『1状況』『2気分』『3自動思考』『4認知の歪み』『5適応的思考』
『6今の気分レベル』の各欄に記入して行くものです。
『1状況』の欄のポイントは、感情や認知が出来事に混ざらないようにするために
「いつ・どこで起きたことで、どんなことが起こったのか。またそこには誰がいてどんな
ことを言ったりやったりしたのか」を、時間順に細かく記入するということです。
このことで、ストレスのかかった出来事を感情や認知と切り離して考える
訓練になります。
次に『2気分』と『3自動思考』(=自身の基本的捉え方が状況ごとに言語化あるいは
イメージ化されたもの)を記入することで 捉え方と感情の快・不快の関係を
理解しやすくします。また、気分の欄は感情を言語化とパーセンテージで表わすのです
が、そうすることで浄化作用にもつながるようです。今回の例題『友人が私の話している
時に話をかぶせてきた。』に対しても『怒り 100%!!』と皆さん盛り上がっていらっしゃ
いました。
次の欄の『4認知の歪み』は前回ご紹介した『認知の歪み=問題を抱えているときの
思考パターン』の中から、選択していくというものです。一人ひとりの自動思考を更に
詳しく聴きながら、皆さんでどの認知の歪みの項目に相当するのかを考えていきました。
各自の思考に当てはまる項目が見つかると納得の表情が浮かぶのが見て取れました。
同時に『認知の歪み』についての理解も深めていけるようでした。
今回は 6 カラムのうちの 4 カラムまでに取り組みましたが、次回も引き続き別の例題で
皆さんで検討していくことにします。
例題は我が事でない分、取り組みやすい様子が伺えましたので、このパターンで徐々に
コツを掴んでいっていただこうと思います。
利用者さんたちに、少しでも多くの気付きと生きやすさが得られるようサポートし
ていきたいと思います。