D プロの認知行動療法の講義はまだまだ試行錯誤の段階です。
今回は机の配置を変えてみました。前回はスクリーンに向かってハの字に並べて、
全員が正面を見る形を取りました。前回の配置で私が感じたことは、利用者さん同
士の意識の交流が希薄になるのではいうことです。
誰かのシェアに対して、他の人達はあまり興味を示されていない様子が伺えました。
ですので、今回は机を2つ横に並べて回りを囲むように配置しました。
話し手には話している方向になるべく人が居て、みんなに話している意識が
高まるようにと、他の人には話が聞こえてきやすいようにと考えてのことでした。
認知行動療法では、自身の認知を変えるにあたって、人の考えを参考にすることは有効で
すので、講義の時間を通してなるべく他者の意見を耳にする機会を増やして貰えればと思っています。
また、この形で、不都合が生じる場合は、変更を考えていくことになります。
講義内容としては、まず前回の内容を「認知行動療法って何をするもの?」と
「ABCDE 理論とは?」を一人ひとりにお応えいただくという形で、
振り返りをしました。
利用者さんの間で理解度にかなりのばらつきがあるので、今後の進め方も工夫が
必要になります。
続いて振り返りのあとは、ここまでの理論を深めるためのワークシートをやってもらいました。
例文を読んで内容を「状況」「認知」「気分」「身体反応」「行動」にきれいに
分けるという題目です。最初の難関でもあります。このワークに関しては、
D プロだけでなく、三鷹、吉祥寺、一般でもスッキリと分けられる人は少ないです。
特徴として、「状況」が「認知」にまみれいます。
例えば、『上司が書類のことで嫌味に指摘をしてきた。』は私達にとって日常の出来事
として語られますが、状況だけを抜き出せば『今日、上司から書類が間違っていると
言われた』というだけのことです。ですが、これらをキレイに分けることが、私達には
とても難しいく、訓練が必要なのです。
利用者さんの中には、このワークシートを通して『認知』についての理解が進んだ
方が見受けられました。
今後、理解が全体的に進むよう、時間をかけて取り組んでいこうと思います。また、
グループワークは難しいとのご意見も頂いていますが、少しずつトライして行けた
らと思っています。