ご利用者様の中には、部屋のスペースや構造の影響もあるかもしれませんが、
名前を呼ばれたり確認を求められたりしても、アイコンタクトだけで
返事をされない方がいらっしゃいます。
本日はこうした行動に注目して練習を行いました。
もちろんアイコンタクトだけでも伝わることはありますし、場合によっては声を出しづら
い状況もあるため、ポイントを掴んでいるとも言えます。しかし、企業では名前を呼ばれ
たり、業務が理解できているか確認したりするような際には、可能な限り声を出した応答
することが必要だと思います。
例えば初めて行う業務の内容を説明する際に「ここまでの流れはよろしいでしょうか」と
理解の確認をするための言葉がけをされることがあります。
その時にはアイコンタクトだけではなく、何かしらの声での反応をすることで相手にも理
解できている(あるいは理解できていない)ことがより伝わります。
今日は上記のように、初めて行う業務について説明をする途中で、職員が「ここまでの流
れはよろしいでしょうか」と問う場面を練習しました。
最初は声が小さかったり、目線を話者に向けられなかったりしていたご利用者様も、短時
間の練習で相手に聞こえるような声の大きさの感覚をつかんで頂き、目線を最初の練習よ
り少し長く合わせて返答をされるようになりました。
SSTの練習では、状況に応じて次のポイントを使い分けて頂き、効果的に相手に伝わるよ
うに意識して頂いています。
①視線を合わせる
②表情
③声の調子や大きさ
④身振りや姿勢
⑤体を使った表現
⑥話の滑らかさ
⑦話の内容や言い方の工夫
今回の業務説明は皆様にとっても簡単な内容でしたので、一様に「はい、分かりました」
という答えでしたが、もし分からなければ、「質問があるのですが、、」「○○を聞き逃
してしまいました」など、その時に応じて別の返事を返すことも大切です。
上のような場面は日常当たり前のように起こる出来事ですが、「返事」1つをとっても仕
事の中では信頼関係や協力関係を築くために日々気を付けていきたい大切なことになりま
す。
日々の何気ない動作や発言も意識的に行って頂くことで、よりご自分の意図が相手に伝わ
りやすくなります。また、伝えづらいことや不快な気持ちになった時も、相手とのより良
い関係づくりのために柔らかい表現になるやり方を考えることができます。
TODAYでは、今日のような簡単なやりとりでも、こうしたポイントを毎回意識して行って
頂くように練習を行っています。