CBT アドバンス 2 回目の講義を行いました。
今回は、コミュニケーションを言語的・非言語的の方面から考えることがテーマでした。
一つ目のワークは言語を使ったコミュニケーションで、頼みごとをしたときに相手の断り方
によって、気持ちや考えや行動にどんな影響があるかを考えながら、2 つの会話の違いにつ
いてデイスカッションするものでした。
例1:D 子さんが C くんに頼みごとをしましたが、C くんが「いやだ」と一言むげに断り、D
子さんは悲しい気持ちになりました。
例2:D 子さんの頼みに対して、C くんは「大変だね」「今日は用があって手伝えない」「ご
めんね」などの言葉を返しました。
この 2 つのコミュニケーションの印象や感じ方の違いを D 子さんの立場・気持ちになって考
えて、グループディスカッションしてもらいました。
例 1 に対しての感想として、拒絶された・はじかれた・悲しい気持ちになった・怒りがわい
てきたなどがあげられました。例 2 に関しては「ねぎらい・手伝えない理由・謝罪」などの
言葉が盛り込まれていて、断られても悪い気はしない・ほかの人を探そうとする建設的な発
想や行動に移しやすい。などが挙げらていました。中には「D 子さんは見返りを期待してい
るのでよくない」などの意見もあり、D 子さんの立場に立てない、ワークの意図がくみ取
れないという ADHD の特徴が色濃くみられる方もいらっしゃいました。が、まさにこれを軌
道修正していくための講義として、しっかりと機能させていく必要性を感じました。次に非
言語的コミュニケーションとして、3つのイラストをみながらそれぞれに何をしているところ
かを考えていってもらうワークをしました。このワークは、人の様子から見た目だけでその
人の行動や感情を予測していくことを扱っています。また、発想豊かにいろいろなことを考
えて頂きました。さらに、グループディスカッションを通して、自分にない発想に触れ取り
入れていく機会になることも期待されます。このワークを通じて、どの方も一つ目のワーク
よりもはるかに記入する速度も早く、記入量も多いことが伺えました。そして、グループ
ディスカッションの間、笑い声が絶えないワークになりました。一つ目のワークは文章表記
で、2 つ目はイラストということから文章での受信が苦手な傾向もあるようですが、その反
面想像力を使うことを楽しんでいることも伺えました。
このことも踏まえて、ご自身の特性の理解とその対策に取り組んでいけるようサポートして
いきます。