前回のワークの続きからはじめる予定でした。
ワークは「ラケット感情を捨てる」という質問に記述で答えていき最後に
自分の行動変容に関する約束を自分自身とするという構成のものですが、
新しいメンバーと理論を覚えていないというご意見が出たため、ワークに取り掛かる
前に振り返りとして何人かに説明をしていただきました。それぞれの説明は特徴的で
各自の心にひびいいた部分が説明されました。どれも部分的ですがきちんと説明されて
いました。最後に私から補足とまとめをさせていただき、ワークに取り掛かりました。
ワークを通してご自分の自然な感情が実は怒りで隠されていたことに気づかれた方が
いらっしゃりました。かなりスッキリとされたようでした。
「怒りは第二感情の場合がある。」心理療法やレジリエンスに触れたことのある方は
耳にされたことがあるかと思います。最初に自然な感情があり、しかし、時間の経過と
ともに怒りに変わったり、自然な感情を表現することが有効ではないと感じられたことに
より、怒りとして表現されることがあるということです。(どの怒りもというわけではあ
りません。)
例えば、子供が門限に遅れて帰ってきたとき、親は怒り心頭なのですが、その怒りの
前に芽生えた気持ちに『心配』があったとします。ご本人はこの気持になかなか気づけな
いものです。が、この『心配』を扱わない限り心の回復に効果が出ない場合があります。
認知行動療法でも同じことが言えます。
ラケット感情は第二感情の一つと言えますので、このワークを通して自然な感情を
見つけ、その感情から自身の本当の望みを見つけ出して、それに向かって行動変容を
起こしていただけたらと思います。
全体としては、今回のワークで自然な感情と不自然で不必要な感情があることを
知る機会になったのではと思います。
次回三鷹ははまた「認知」を扱う理論にもどります。利用者の皆さんがより多くの
気付きが得られますように。