CBT の 3 回目でしたが、初めての CBT の方々が複数いらっしゃいましたので、
ABCDE 理論と認知の図の振り返り説明から入りました。
その後、グループに分かれてワークをしました。ワークの目的は、いかに外界の物事
に対して、自分の認知というフィルター越しに認識しているのか、世の中の出来事に
いかに主観を持ち込んでしまうのかを体感していただくことです。
3 人一組で 1.観察者 2.観察される 3.人記録者の役割を決め、1 の人が 2 の人の外観に
ついてを伝えていくというシンプルなワークです。3 の役割として 1 が言った言葉を
一字一句漏らさずに記録することを条件にワークに取り組んでもらいました。
出していただいた言葉を書き出しました。さらに、チェックを入れさせてもらった
言葉が『細身です・かわいい髪飾り・少し茶色の髪・長めの袖・優しい目・眉がカッ
コイイ・色白です・瞳がきれい・スーツが似合う etc・・・』
ここでチェックした言葉は個人の主観で語られた事柄です。目の前の人に外観ではあ
りません。
このことが、皆さんには書き出してみて、いかに主観が目の前の現実に入り込んでい
るのかについてより現状の理解につなげて頂けたかと思います。
皆さんに感想をお尋ねしたところ、
《頭でわかっていてもワークを通じて体感することで、(軽いショックを伴いながら
も)認知を通して物事を見ていることがよくかった。》
《自分では、冷静によく吟味して物事を見ていると思っていても結構主観まみれな
ことがわかった。》
《人によって、青が緑に黄色が黄緑や土色にとおなじ T シャツを見ていても違ってい
ることが興味深かった。》
とのことでした。
個人的認知のフィルターが現実に影響を及ぼすことと、もう一方で、他にも色につい
てお伝えしました。色を認識する(実際は吸収しやすい光の波長)際に錐体細胞の数が
人によって(2~3・4 個)個々に違うらしく、細胞の数によって色の認識が異なってくる
ことが言われています。ということは個人の持って生まれた体の機能によって見えて
いる世界が異なっているとも言えます。身体的認知にもフィルターが存在するという
ことなので、人それぞれの認知が生じても自然なことだということを色を通じてお伝
えしました。
この日体験したことを日常でも生かしていってくださいとお伝えして、CBT の 3回目
を楽しく終えました。