TODAYでは、発達障がいの方向けに認知行動療法のカリキュラムを2パターン用意してお
ります。ベーシックとアドバンスの2つです。
1つのは通常の論理を学んで頂きながら自分の思考パターンを理解して頂き、自己理解・セル
フマネジメントを学ぶベーシックとなかなか想像力や思考から学ぶ事が難しい方へは行動療
法を主体として行動をして行きながら認知力を高めるカリキュラムをして頂くアドバンスの
2つを用意しています。
その方その方に合わせてカリキュラムを行います
前回の「会話を始めるきっかけについて」に続き「会話を始めるときのスキル」について皆
さんで考えていきました。
前回の事例検討でここでのポイントとして、(2 回目で扱った「全ての行動はコミュニケー
ションである」を踏まえ「相手の状況を確認する」=事が挙げられます。
そこで、「相手の状況を確認する」ことは、どんなメリットがあるのかについてグループ
ディスカッションをしてもらいました。
メリットとして、『相手に聞く体制ができる・相手が冷静に対応できる・不快にならないで
聴いてくれる。』などの意見が発表されました。また、相手の状況を確認するのとしないの
ではどんな違いがあるかについても考えて頂き、状況確認する事でちゃんと聞いてもらえ
る・親身になってもらえる・伝えたいことのほかに相手からアドバイスがもらえる・どちら
の話も大事であると意識のすり合わせが出来る』などの意見が上がりました。
往々にして、私たちは自分の要件の大切さに意識が行きがちで、相手の事は二の次になりそ
うです。
そのことで気遣いや、尊重の意志が伝わらず、相手に不快な思いをさせてしまいます。会話
を始めるとき挨拶やクッション言葉などを用いるのは基本的なことですが、同時にとても重
要なことになります。
たとえ聞こえていないからと言ってなんの交流も起こっていないというわけではないので
す。
今まで、もしかしたら、何も言われていないから何のやり取りも存在しないと思っていたの
かもしれません。これからは是非ともすべての行動はコミュニケーションであることを意識
して、すなわち相手の状況を察知することも相手の非言語から発せられるメッセージを読み
取ると言う事です。
そのことに意識を向けることで、相手に気を使っているというこちらのメッセージが伝わり
ます。
それと同時に、自分も相手に対して、その無言の態度や行動でなにがしかのメッセージを伝
えて、それを相手が読み取って非言語のコミュニケーションが日常で交わされているのだと
言う認識を今回の講義で持てるきっかけになればと思います。