今回のメンバーは初めての受講・受講回数が少ない・2 回目の受講という 3パターンの
メンバーで開始しました。
まず、講義を始めるにあたって、皆さんに『認知行動療法を学ぶにあたって』という
アンケート形式の用紙を記入していただきました。
内容は、
1.認知行動療法とはどんなものだと思いますか
2.どんな興味を感じて受けようと思いましたか
3.あなたが日常で問題だと思うことはなんですか
4.生きづらさを感じるときはありますか
5.何が変われば生きづらさが軽減されると思いますか
6.講義を受け終わったあとどんな自分になっていたいですかについて
各々記入していただきました。
記入目的は、講義の最終日に振り返りの意味で、自分についてのプレゼンテーションを
予定しています。そのために『始まりの日』の記録として、書いてもらいました。
また、各々が抱えている問題と変化の過程をスタッフと共有出来ることも目
的となります。
それぞれの思いが語られたアンケートですが、傾向としては 2 回目の受講の方々は
より具体的かつ現実的な内容に、受講回数が少ないかた、もしくははじめての方方は、
抽象的かつ非現実的な内容になっていたようです。
CBT への理解度が若干反映されたのではと思いました。
アンケートの後は、友人が自分の話を取ってしまったときの考え方について例文を
用いて、全体シェアをしていただきました。皆さんは捉え方には人それぞれに
違いがあることを、他者のシェアを通じて実感されたのではと思います。
それにしても、今回の利用者さんたちは往々にして優しい方ばかりで、この例題に
対しても、怒りの声はほとんど上がりませんでした。
今回は、ABCDE 理論と CBT の説明をして、グループワーク『A さんの外見を
説明しよう』に取り組んでいただきました。
A さんの見てくれを B さんが説明して、C さんが正確に記録を取るというワークです。
このワークの目的は、自分の捉え方がどれほど客観的現実に投影されているのかを
身にしみていただくものです。
当然 2 回目の方々は難なくクリアされていましたが、回数の少ない方々の中には
かなりの衝撃を受けられたご様子の方もいらっしゃいました。
私個人は認知行動療法はこのワークが出発だと感じています。
講義の中でいっぱいショック体験をして、パラダイム・シフトを起こしながら、
目からボロボロとウロコを落としていっていただけることを、願っています。