ニュース

2019.04.26.(金)
» 科学的自分の強み弱みを知る為のカリキュラム(TODAY吉祥寺)

tmpfile (3)

4月からVCAT-Jという、認知機能リハビリテーションを行っております。

VCAT-Jとは、必要な情報に注意を向けたり、物事を覚えて置いたり、覚えたことを

思い出してその通りに行ったりといった、脳の中で行われている働きにアプローチをする

リハビリテーションプログラムです。

このような脳の中での働きを、「認知機能」と呼びます。疾患などで不調になると、こう

した認知機能が低下していくと考えられています。

 

そこで、認知機能に焦点をあて、元から持っている機能を呼び起こしたり、維持したり、

得意な機能をよりよくしたり、といったことを目指しています。VCAT-Jでは、

皆さんの得意・不得意を発見するためのゲームソフトを週に2回、ゲームについて

振り返りを行う話し合いの時間として言語セッションを週に1回行っていきます。

各認知機能は就職先でも必要になってきます。

 

本日の言語セッションでは、ゲームで行うプロセスが、就職後にどのように活用されそう

かについて話し合っていきました。

・注意機能・・・業務指示を正確に聞く。データチェックなどの業務で違いを見分ける。

職場の人と話すためのタイミングを見計らう。

・処理速度・・・次に行う作業などを予測する。1つの作業から次の作業を行う切り替え

をする。判別する動作を早くする。仕事の準備を行う。

・言語性記憶・・・スケジュールを覚えておく(仕事の内容、任されている仕事の分担、

期限など)。業務指示を覚えて、作業中に思い出してその通りに行う。

・作業記憶・・・仕事の手順を考えて行う。

・流暢性・・・工場のライン業務などを滞りなく行う。書類作成をスムーズに行う。

電話応対の流れを覚えて対応する。

・遂行機能・・・優先順位を考える。計画を立てて実行する。

皆さんからはゲームを通してこのようなご意見が挙がりました。

ご自分の仕事(または生活)で得意そうなこと、苦手そうなことは上の中でありました

か?

得意な分野は少しずつ負荷をかけて伸ばしていき、苦手なことに対しては、どのようにす

れば補えるかを考えていきます。例えば、「メモを取って記憶しておく。」であるとか、

「分からなくなったら質問をしに先輩のもとへ足を運ぶ」などです。

現在TODAYで作業をされる方の中には、作業の進め方に困っても、職員に声をかけられ

ず、手がとまったままになっていらっしゃるかたもいます。こうした時に「今は情報に

注意を向けるときだから、忘れないようにメモをしよう」とか、「遂行に困ってしまって

いるな。自分では解決できなさそうなので、質問をしよう」などとご自分で方策に気づけ

るようになって頂ければ良いな、と考えています。

 

ゲームは全部で24回、言語セッションは全部で12回行います。ただ今7回目のゲームが

終わったところですので、徐々に皆さんがご自分の傾向や特徴に気が付いて頂けると

良いと思います。