本日のSSTの練習の1つはでは相手に声をかけるときのタイミングを見計らうスキル練習でした。
TODAYのプログラムの中で行う作業などで分からないことがあるのに中々職員に声をかけることが
難しい方からのご希望でロールプレイを行いました。
以前から職員も何か話しかけたそうにしているけれど中々自分からタイミングを見つけるのが難しそ
うだな、と考えていたので、今回ご自分からこの練習課題を申し出て頂いてよかったと思います。
タイミングを見て声をかけ、簡潔に質問ができるようになりたい、ということでした。
SSTはコミュニケーションの練習ということで、「会話が上手になる」とか「話すことの練習をす
る」と思われていることが多いようです。
「発信(送信)」の練習もすることも多いですが、時には話す前にすることについても取り組みま
す。
これは以前にも書いた「受信」や「処理」の部分です。
例えば今日のような、話しかけたいけど誰を選んだらよいか分からない、いつが話しかけるタイミン
グなのか分からない、という話しかける前の段階にも注目して取り組んで頂くことがあります。これ
は情報の受け取り方も練習になるかと思います。
今日の利用者さんのお話を伺っていると、どのように質問したらよいかというような話す練習を行う
よりは、今日はタイミングをうまくつかんで頂くことに焦点を当てた方が良いのではないかと考えま
した。
最初は何がタイミングになるか掴むのが難しそうでしたが、相手が何をしているか見たり、皆さんの
意見も聞いたりしながら考えていきました。
何度かの練習で、特定の作業でそのプログラムの担当者が見回っている場合、次のタイミングで話し
かけるという策を採用されました。
①話しかけたい相手と顔(目線)が合った時
②話しかけたい相手の動作が止まったり、ゆっくりになった時
練習の中で、段々、相手が何をしているのか動作を観察する目つきが変わってきたり、顔が合うよう
に席から少し腰を浮かしてアピールしたりする動作が自然に行えていたりと利用者さんに変化が出て
きました。
宿題にも質問をする前に今日ポイントとして挙げたタイミングを見計らう練習をして頂くこととなり
ました。来週までに何度か実践して頂く機会がありそうです。
この方は、当面の就労計画に報連相を挙げていらっしゃるので、是非目標達成のためにも
タイミングを意識して頂くことを習慣にして頂けたらと思う練習でした。