今回は「認知のゆがみ」という、私たちが問題を抱えるとき=悩んだり・困ったり・迷ったり
して、ストレスを抱えるときに陥りがちな思考パターンについて、見ていくことからはじめ
ました。
前科まで取り組んできた、認知の基本モデルによる 5 領域を分けてストレスの所在を考え
る、そして問題解決の糸口を見つける練習の中で、認知の領域に潜む非合理的な思考を見つ
け出す、スケールとして「認知のゆがみ」があることをお伝えしました。
認知のゆがみの種類としては、◎全か無か◎一般化のし過ぎ◎心のフィルター◎マイナス思
考◎感情的決めつけ◎結論の飛躍◎個体氏と過小評価◎すべき思考◎レッテル張り◎自己関
連つけなどがあり、簡単な説明をお伝えすると皆さんそれぞれに思い当たる節がある様で、
うなづいたり眉をひそめたり様々な反応を見せていらっしゃいました。
これをお伝えするのは、自身がストレスフルになった時、自分の認知を見直すための指針に
なればということで、認知の正体がわかることで不適応な気分や行動の正体がわかって問題
解決に向かいやすくなるためだということをお伝えしました。中には批判・批難・自責・他
責の道具だととらえていらっしゃる方も見受けられましたが、そのようにとらえていては、
役に立たないのだとの認識を持つことをお勧めしました。
私たちは心に責め癖責められ癖を持っています。理論の理解が深まらない要因の一つにこれ
らの物差しを持ち込むことだと考えられます。
過去何期にもわたって、講義を提供してきましたが、理論をこのような日常の癖を通して
しか認識されない方も見受けられました。そんな時はこのような認識に対して、こちらのと
らえ方のすり合わせをマメにしていくことを繰り返してきました。まずここからのとらえ直
しが、そして理論を理解していく過程そのものが認知行動療法なのだと考えています。
認知のゆがみの説明にあと、早々に 6 カラム法のワークシートに入っていきました。6 カラ
ム法は思考と感情を記録し、思考のなかに認知のゆがみを見つけ出して、その認知を修正し
ていくワークです。
とっかかりは、このワークを通して「認知のゆがみ」自体の理解を深めていくことを目的に
しています。
そして、何枚かのワークシートに取り組む中で自身の思考パターンに目を向け、傾向に気づ
いてもらうことを目的としていきます。ここで見つけたパターはやがて、次のワークのベー
スにもなりますので、沢山記入していただこうと思います。
次回は、ワークの続きに加え、6 カラムの各カラムの目的と効果についての説明をしていこ
うと思います。
皆さんよろしくお願いします。