今回は「ラケット感情を捨てる」ということに役立つワークシートの記入から始まりました。
ワークの設問は少々癖があるのですが、お一人づつ見させて頂きながら、対応していきまし
た。
ラケット感情は、非建設的な思考や行動をもたらすものですが、ラケット感情を感じたいと
いう無意識の欲望には実は建設的な目的があります。その目的が潜んでいることを探って見
つけ出していくことで、目的がなんであるかを明確に自覚して、ラケット感情なしですぐに
その目的に向かえるよう思考をコントロールし、行動に移していけるようになるためのワー
クです。皆さんそれぞれに真の目的に行き当たった
とき、意外さからや、あるいは納得感からうなったり、うなずいたりされるご様子でした。
その反面、手放すことの難しさをひしひしと感じていいるとのシェアも多くありました。思
考と感情のコントロール能力が必要になることですので、臆してしまうのも無理のないこと
ですが、それでも、スモールスッテプで取り組んでいくことは、ゆくゆくは生きやすさにつ
ながっていくことなので、おすすめしたいものです。このワークをもって『ゲーム分析』
は終了です。
続きまして、『脚本分析』に進んでいきました。『脚本分析』とは、エリック・バーンは人
生を一つの舞台に見立てて、人は人生のシナリオを描いてその役を演じながら生きていると
考えました。無意識に立てられた人生の計画のことで、その脚本を強化しながら生きている
といわれます。
今回は、その脚本には、幼時決断という小さいころに周りで起こった事柄や、大人がやっ
ていこることなどを、無意識のうちに鵜呑みにして取り入れ、こんな風に生きていこう!と人
生の初期段階で決断したなにがしかのベースになるものが存在します。人は人生のあらすじ
のようなものを結構小さい時に決めているのです。これが脚本のおおもとになり、そこに親
からのしつけの部分で過剰にその人を駆り立てるモットーのようなものが加わり、さらに親
などからの有言・無言の傷つくメッセージなどが心に残り、あるいは行動に染み付きこ
れらのものを材料にして、一人一人特有な人生脚本を書いているということです。
そしてその脚本は生きていくうちに、より具体的に盛り付けられて、壮大な人生のストー
リーになっていきます。そして、盛り付けはこの瞬間にも行われているということです。
次回はさらに詳しく脚本の内容に触れ、脚
本は人生に何をもたらしているかを考察していきたいと思います。