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2019.03.18.(月)
» 実践型認知行動療法(TODAY三鷹)

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今回はワークシート『下向き矢印法』を用いて、自身のスキーマを探すことに

取り組みました。

認知行動療法ではスキーマを3つの領域に分けてそれぞれのスキーマを見つけ

出していきます。3つの領域とは『自分について』と『他人について』と

『世の中について』です。それぞれのスキーマを見つけるために思考記録表でも扱った、

自動思考を用います。自動思考とはそれぞれの状況ごとに頭に浮かんでくる言葉や

イメージのことですが、これを生み出しているのがスキーマです。そしてスキーマは

普段意識されない心の奥底に密かに住み着いているものなので、表に現れた

自動思考を逆行する形で掘り下げて行き、スキーマに到達しようという試みが、

今回取り組んでいただいた『下向き矢印法』です。

 

実際にワークに取り掛かるにあたって、皆さんが難しく感じられたポイントが、

状況に囚われて、なかなか自身の認知に目が向かない点でした。延々と上司や、

通りがかりの自転車などについての意見を述べるにとどまるケースが多く見られました。

 

私達は自分に目を向けるということが苦手なようです。特にストレスに

見舞われたときには。なので自分や他者や世の中に向けられた批判・批難の言葉の

中から、その人固有の価値観(=思い込み)を見つけ出しその価値観を身につけるに

至った背景(自分が知らず知らずのうちに抱いた自己イメージ)について目を向けて

いただくように促しました。なぜななら、その人特有の思い込みを生み出す背景が

スキーマだからです。

 

慣れない作業で、時間がかかりましたが、コツを掴んだ方も多く、一様に各項目の

スキーマを見つけ出されていました。そして、スキーマに到達したとき大抵は

「納得感・腑に落ちた感・なるほど感」いろんな言葉で言い表される『これだ!!』

という確信を感じていらっしゃいました。

 

次回は、やってみた感想などをシェアして、さらなるワーク『反証と新しい
スキーマを考える』に取り組んでいただく予定です。